千葉県松戸市と東京都足立区にて外壁塗装工事を主としたリフォームを行っておりますペインテリアです。
今日は長くなりますが、現在テレワーク主体で動いている為、時間があります、笑。
そんなことなので、マニアックな工事内容を細かく掲載させていただきます!
題して
工事詳細施工事例シリーズ1
そのままですが。。。。。。。
まず、事の始まりは、1通のメールから。
外壁塗装を考えているんだけど、雨漏りがするとのこと。
早速日時を合わせ現場帰りにご自宅を拝見させていただきました。
グルーッとご自宅の外壁を調べ、今度は雨漏りのしているお部屋へ。
天井裏まで見せていただいたところ、やはり雨漏りの痕跡は十分に見られました。
外壁に結構クラックが多く、お客様は外壁のクラックから入っているんじゃないか?と心配になっていましたが、外壁からの雨水の進入って実は少なくて、外壁がALCでもない限りは違うところからの進入がほとんどです。
今回も、お客様に恵まれ、初めてお会いしたにも関わらず、私共の意見を信じてもらえ、散水テストの結果、2階、出窓のサッシからの進入が確認できました。
しかし、実は散水テストは足場設置の後、
ですが、ある程度、目星はついていたし、どうしても環境的に梯子や脚立等ではテストが出来なかった為。
だから、雨漏りの進入経路がわかるまで工事は進めないとお約束し
私の知識や経験を賭けた特別な工事でしたの思い出に残る工事の1つつとなりました。
まずは足場設置です。
近隣挨拶は事前に済ませ、工事する為の足場を設置。
続いて、ようやく散水テスト、
二人一組になって、テレビ電話をしながら、一人は天井裏、一人は外から水をかけていきます。様々なところをかけて、やはり目星をつけていた2階の窓のサッシからの進入が確認されました。
また、懸念していた外壁のクラックからの進入は一切みられませんでした。
あとは、お客様とどう直していくかを相談しご提案。
改めて工事スタートとなりました。
最初の工事は高圧洗浄による苔や不要物を取り除きます。
威力は15Mpa、約150kほどの高圧で噴射されます。
これはホームセンター等で置かれている電気タイプの物の3倍ほどの威力です。そして、付帯部等の高圧洗浄で落としきれない汚れ等は、ブラシやスコッチ等を使用し落としていきます。
苔だらけだった屋根も綺麗になりました。
いろんな所から同時進行で進めていきます。
ペインリアが扱う塗料は基本的に2液反応型塗料。
一度混ぜてしまうと硬化を止めることができません。
ですので、お天気等の様子を見ながら工程を変えていきます。なので工程通りに写真を貼り付けてしまうと、なにがなんだかよくわからない感じになってしまいますので、まず屋根の施工説明から。
まず洗浄後
ニューウエーブという屋根材は棟瓦との隙間に漆喰ではなく、スポンジの様なものが詰まっております、まず、このスポンジが完全に劣化しているところを撤去していきます。
その後、
瓦の谷部分や、打ち止めの釘部分、雪止め部分などは主にステンレスや鉄が使われており、屋根の瓦材とは違う素材の為、予め下塗りとして、2液反応硬化型の錆止め兼プライマーを塗布します。
次に、棟瓦のジョイント部分のシーリングが劣化して、機能しておりませんでしたので、塗装前にコーキングを充填していきます。
紫のテープが貼ってあるところはコーキング充填箇所、赤いポツポツと所々塗ってあるのが先ほどご説明しました、釘頭の下塗りです。
そしてコーキングが十分に硬化したのち、
日本ペイントのパーフェクトシーラー という
こちらも2液反応硬化型塗料を吹き付けにて塗布していきます。
このシーラー には白と透明の二色あり、塗り工程がわかるように、
1回目のシーラー 塗布の時に透明色を使用、2回目に白色の物を塗布
することによって、塗り残しを防ぐ為です。
そして上塗りの1回目ですね。
日本ペイントのこれまた2液反応硬化型の塗料。
ラジカル 制御型ファインパーフェクトベストです。
これも吹き付けにて、塗装させていただきました。
瓦の塗装は基本吹き付け塗装となります。
そして2回目〜
上塗りをどんなに塗り重ねても下塗りのシーラー で目止めができていないと、とろける様な艶はでません、また、上塗りが持っている本来の効果も引き出せません。屋根は、どれだけ下塗りで艶を出すかが勝負になってきます。
また、一度手抜き工事された屋根塗装は2回目塗る時に本来の耐候年数が引出せません、おそらく、張り替えや増し張を進められる事になります、なので、1回目の屋根塗装のプライマーは慎重に選ばなければなりません。
そして最後に
スポンジ?なんていうんでしょうね名前?
をいつもご贔屓にしていただいてる瓦屋さんにお願いして充填してもらいました。
続きまして壁です。
まず、塗る前に下地処理。
塗装は下地が全てです。
こちらの住宅はクラックが多く見られ木造住宅ではなかなかやらない
Uカット処理をおこないました。
この時の短い動画もYouTubeにてアップしましたので見てみてください。
そして次にプライマーを塗布しエポキシ 系のUカット専用のシーリングを充填していきます。
たまに低モジュラスウレタンシーリング材を注入している方もいらっしゃいますがこちらの方がヤセが少なく、適度な柔軟性、強靭せいを持っています。
低モジュラスのウレタン材は、サイディングのジョイント目地やALCのジョイント目地のようなワーキングジョイントに向きで柔らかすぎる為Uカットの充填剤としては不向きです。
専用のプラーマーで
専用の充填材UカットONEを充填。
そして、充填後、ヘラでならし、縁切りと段差消しの為カチオンタイトという樹脂モルタルをコテで塗りつけて平滑にしていきます。
ペインテリアではこの樹脂モルタル塗りつけの時にもうひと工夫をし
樹脂モルタルの中にファイバーテープを埋め込みます。
これをやる事により表面モルタルの割れも起きにくくします、
ただし、モルタル塗りが1回ではなく2回となる為手間がかかります。
続いて、同じく壁の下地作りですが、次に、壁に塗りつけられたシリコン部や現状ブリード が起きているところに関西ペイントのシープラというプライマーをを塗布し縁を切ります。
続いて塗装がつかない様に窓等にビニール養生をしたのち、
浸透性シーラー を塗布していきます。
シーラー を塗布する事により密着性をあげます、
次に同じ系統の下塗り材のフーラーを2回、マスチックローラーという物で塗布していくのですが、
模様づけを行う前日ににUカットした部分にモルタル塗りで仕上げたあと、ペーパー等で出来るだけ段差をとり、先にマスチックローラーで模様づけをし周りをぼかしておきます。(もちろんカチオンの上には浸透性シーラー を入れますよ!!)
そして後日、フィーラーをマスチックローラーにけ壁前面に2回厚付をしていきます。そうする事によりUカット部分は模様付けが3回行われよく見てもUカットしたのかがわからない程度まで模様がつきます。
↑マスチックローラー1回目(これやるとびっくりするぐらい作業着が汚れます。)
2回目、細かいところもちゃんと小さいローラーを使いキッチリと。
と今回下塗りだけでもUカット部分で4回、壁全体でも3回塗装しているのですが、
シーラー とフィーラーの特性を解説致します。
シーラー とは、浸透性が高く中まで入って下地を強固にし密着性を高めます。
フィーラーとはシーラー に比べるとかなりボテっとしており、ヨーグルとみたいな感じです。その為浸透性にかけ、密着力に劣ります。その代わり厚幕がつけられ、性質は弾性でクラックに強いです。
通常のモルタルで既存塗膜が良好でクラックがないのであれば、フィーラーを直接平塗りで下地は完了なのですが、
今回は、軽微なクラックも非常に多く、マスチックローラーで厚幕塗装をする場合、強固に下地を食い付けて置かないと何かの拍子で、水分又は水が入ってしまった時にきちんと密着してない場所から水分が出ようとして膨れます。平塗りの場合、塗膜自体の透湿せいで水分だけ出ていくのですが厚幕をつけている場合、抜けにくくなり風船の様に膨らむ場合がありそれを避ける為にシーラー を塗布しています。
この現象はよく街で見かけますが、ああ、下地サボったな〜
なんて思います。
話は戻り、次に色付け
色は事前に奥様、ご主人様にモルタル同様の模様を吹き付けた450mm角の見本を何種類も制作して決めていただきました、その場で調色も可能です。
決めていただいた内容は出窓の出ているところだけ指定のブラウンで
あと全体はグリーン系の色になりました!
材料はプレミアムシリコン弾性タイプのものを使用し、よりクラックに対応できる塗膜を期待しました。
プレミアムシリコンは水性でラジカル 制御型のシリコン塗料です、
通常のものと弾性タイプの物が販売されており、弾性タイプの方が割高となります。
2回目塗り〜
そして、打ち合わせ通り出窓だけ濃いブラウンでとった時、、、、、
ん、、、、?
なんか、もうちょっとだな・・・・?
正直悪くはないんだけどもうちょっとカッコよくできると感じた私は、即刻足場のシートをとり
お客様に確認
これ、出窓だけでなく、ここからここまでブラウンでとった方が良くないでしょうか?
とご提案、お客様もお任せ致しますとのことで了解を得て
しっかり見切った、緑の外壁をブラウンに戻します。
何回塗ってんだろと思いつつ、やはり自分の満足のいく物を作りたいということで一切の妥協はいたしません!!
あと付帯部分は通常3回塗り、
当店では、壁を塗る前に、足付け、目荒し、プライマー件錆止めを塗布中塗りまで仕上げ養生し、最後に壁の塗装終了後に、上塗りをかけます。
共に2液反応硬化型塗料を使用致します、この時は日本ペイントのファインSIを使用しております。
雨戸もおなじも工程はさほど変わりませんがこちらは吹き付けにて作業する場合がほとんどです。
艶々です!!
実はこの雨戸なかなかの曲者で、前の塗装業者が、お粗末すぎる塗装をしたが為に大変な工程をふむハメになりました・・・・・
お客様に確認したら前の業者はペイント◯ウス。
おのれ〜ペイント◯ウスめ〜笑
いろいろとありましたが工事は終盤
あとは、出窓上のシリコンを打ち替えたり
完全取れちゃってるタイルを直したり
クラックに関しては、持つべき技術を振り絞ってできる限りクラックが起きにくい外壁塗装にはしました、
クラック処理の場所も
ほとんどわからなくなるくらいまできれいにしあがりました。
あとは足場バラして完成です!!
以上、屋根は4回塗り、壁は5回塗りでこんなにきれいになり、
クラックにも非常に強い塗膜を形成させていただきました。
※玄関床のタイル等の歪み等を見ると地盤も関係している可能性が高く今後絶対クラックが起きないとは言えないとご説明はしております。
色のバランスも取れて素敵に仕上がりました!!
なお、雨漏りも無事完全に止まり、台風19号でもなんともなかったそうです。よかったよかった!!