施工概要
| 施工箇所 | ・屋根カバー工法・外壁塗装・ベランダ床塗装・付帯塗装 |
| 工事金額 | 約170万 |
インターネットからお問い合わせいただき、複数の会社さんから当店をお選びいただきました。
R様との出会いは、インターネットからのお問い合わせでした。
ご自宅を中古で買われ、塗装と同時に雨漏りもしてるとのことでご相談いただきました。
現地調査の際、屋根の調査をすると、屋根が部分的に張り替えられていることがわかりました。
おそらく中古でご購入されたとのことでしたので、ここで推測されるのは前から雨漏りをしていて、屋根からの雨漏りが怪しいとなって部分的に差し替えた可能性がありました。
ただ室内側をみてみると建物は木造3階建で雨漏りがするのは2階の天井(写真に写っているベランダの下)からが最も酷い状態でした。
雨漏りの止水で最も難しいのが、複数箇所からの雨漏りです。
今回の物件の場合、私どもの見解では複数箇所からの雨漏りの可能性が非常に高かったです。
ですが、屋根からの雨漏りは正直断定できませでした。
散水テストの結果、雨漏の最も酷いポイントが上部写真のベランダの下、つまり2階の天井上でした。
赤丸の位置が全部怪しかったです。
この場合考えられるのが
・3階の屋根
・ベランダ床
・ベランダ内壁
・サッシ廻り
・サッシそのもの
・サッシ上の雨樋の裏等
ざっくりとこんな感じになります。
もちろん施工前に2階の天井を一度開口させていただき赤丸のところ付近の散水テストをさせていただきましたところ
ベランダ床より 上 の部分で起きていることが判明しました。
特に、雨樋の竪樋を止めている受け金具のところに水をかけるとそのまま下に落ちている状況がわかりました。
弊社の提案としましては、
サッシを交換するか塗装で漏水箇所を潰していくかどちらかというご説明をさせていただき、塗装で潰すのであれば
優先度として
1、ベランダ内壁の防水処理
2、サッシ周りの防水処理
3、屋根のカバー工法
4、ベランダの新規防水処理
少なくともと塗装でいくのであれば、雨漏りを止めるためのマスト工事としては1、2は必須とのご説明をしました。
また、3階の屋根のカバー工法に関しては、マストではないですが、築年数、補修歴、トップライトの有無を考えると、やった方が良い方向でおすすめさせていただきました。
4、に関しては、一見一番怪しいとことなのですが、こちらもおそらく前のオーナー様が改修されているようで、目視による判断は良好で、散水テストの結果もベランダ床からの漏水は限りなく低いと判断しましたので、もしご予算があるのであれば。。。という形でご提案させていただました。
サッシの交換は開口部の寸法作りからするとかなり厄介な工事になり予算を大幅に超えてしまいますので一旦塗装と屋根のカバーで進めていくご提案となりました。
ただし、屋根の葺き替えまたはカバー工法は塗装に比べ圧倒的に費用が嵩みますのでお見積りを出しておいてあとはお客様の判断にお任せいたしました。
お客様としましては、全部やりたいとのことでしたが、予算的に厳しいとのことでしたのでベランダの防水を一旦トップコートにし、今後漏るようなことがあれば、サッシ交換や改めてFRP防水を行うとのお打ち合わせをいたしました。 ベランダの床だけであれば最悪足場がなくても工事可能ですのでそちらでご納得していただき工事をさせていただく事となりました。
今回の工事で一番重要なのは雨漏りを止められるか否か。
という事です。
最終的にはもちろん止水する事ができたのですが、気になるのが改修方法ですよね。
まず、最も雨漏りが確定的になっている、ベランダ内側の壁ですが、
ベランダ内側のモルタルの下の防水シートは機能していないと判断し、
竪樋の受け金具を根下からとしました。
また、多数クラックが生じていましたので、全面にシーラーと塗布し
ヤグチ技研のTNC工法(テクスチャーノンカット工法。。他に名前なかったんですかね笑)
を採用させていただきました。
https://www.891.co.jp/tosou/tnc.html
クラック部分に専用にシーラーを塗布したあと
特殊なテープ貼っていきます。
貼り付け後、ヒートガンなどでテープを炙り、ローラーに圧着させます。

木造住宅なんかのクラックに関しては、この技法で十分かと思いますが、なんせ材料代が高い。。。。
テープが18メーターで軽く2万円超えます。
テープ代だけで1m1200円です、、、、、テープの仕入れ値ですよ。。。
施工費含めるとUカットした方が安いです。
話は変わって、その後前面にカチオンを塗りローラーで2回ほど塗りつけていき下地完了となります。
この時点で仮防水はOKなはずです。

で、今回この腰壁をウレタン防水するか迷ったのですが、ウレタン防水を内壁に施工すると美観性がイマイチよろしくなく、ベランダの内側はずっと室内から見えるのでちょっと気持ち悪いなと思い。JIS規格で防水仕様のJIS A 6021を合格をしている工法を採用する事にしました。
下塗りにシーラーを塗布して
中塗りにアクリルゴム系の高弾性の塗料、DAN エクセル中塗 Jをマスチックローラーで2回厚塗りで塗膜を着け内壁からの防水塗装を行いました。
https://s3b-prd-nptuweb-01.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/product/document/document_file/DAN%E3%82%A8%E3%82%AF%E3%82%BB%E3%83%AB_prd_58.pdf
またサッシ周りもシーリング等を回して、同様に防水塗装を施して、ベランダ内壁からの防水工事は完了です。
屋根は、カバー工法です。
ルーフィングは、田島のアーマー(かなりハイグレード)を使用し、屋根材はIG工業のスーパーガルテクトのシェイドブラウンにてカバーリングさせていただきました。
ベランダ防水は、トップコートのみという事でしたが、せっかくなので、端部の防水用のシーリングをまわし、オートンのウレアックスを塗装させていただきました。
オートンウレアックスは研磨不要とのことですが、当店では研磨も脱脂も両方行います。
また、ベランダ上の笠置のジョイントもシーリングにて止水処理をいたしました。
防水に対する意識もさながら美観も同じように手を入れたいので。
外壁は、全体を濃いめのグレーにし、全体が塗りしだと若干寂しいので玄関前はアクセントでダイヤカレイドにて石目調に仕上げさせていただきました。
https://www.instagram.com/reel/C6vpmLKrIQP/?igsh=bjNza2Uzd2dicXo3
工事内容の肝はこんなところです。
工事完了後、もちろん最終散水テストを行います。
できる限りのことは全て行った。これでもる筈がない。
そんな気持ちで散水テストを行なっていると。
開口してある部分に頭を入れて、ライトで照らしている職人から連絡が、、、
『社長、、ちょっとづつ染みてきてる気かします。』
マジ。。。?
すぐに場所を変わり、天井裏を確認すると、やはり若干滲み出てきている。
ここから、何度も散水箇所を変えてテストを続けていると漏水箇所が断定できました。
おそらくサッシ内側から。
非常に珍しケースですが、サッシの組み合わせのジョイント部から漏水が確認されました。
この角にアルミテープを貼って水を貯めると少しずつ下に流れることが判明しました。
もちろんこのような事態もあらかじめお客様にはご説明しておりましたので、そこまでの動揺はなかったのですが、あとはこれを止められるかどうかです。
このあと適切にシーリングを施し、再度別日にて散水テストを行い止水確認ができたため工事完了となりました。
現地調査時の時の読み通り、この辺全部怪しかったわけです。
天井裏もすぐに確認できるようにビスを取れば屋根裏が見えるように仕上げて、お客様にも確認していただき一件落着となりました。
またこちらの物件、施工から1年以上経っております。(施工事例はお客様のプライバシーを考慮して基本的に1年経過後にアップしております。もちろん許可はいただいております)その後も漏水したなどお話もありませんし、1年点検した際も漏水の様子は全くなかったので改めてほっとしました。
余談ではありますが、工事中に施主様からネズミがでるとご相談うけましたので、基礎の部分の通気口がネズミが通れるほど空いていたため、金網を貼らさせていただきました。
1年点検時にネズミ対策してどうなったか伺ったところ、見事あれから、一度も出てないとのお答えをいただきダブルでほっとしました。
2階の天井裏を開口してみると過去にも何度もそこを開口した後あり、下地の木は長年の漏水でほとんど腐って無くなっておりました。
おそらく長年に渡り前のオーナーさんが困っていたのでしょう。
雨漏りが確認した時はお早めにご相談いただければと思います。
複数からの漏水があると1つづつ潰していかなければいけないため。
100%止めらるとは断言できませんがほとんどの漏水は原因をしっかりと潰せば必ず止まります。
ペインテリアでした!!
施工写真
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